教員紹介 FACULTY

田村 良一

  • デザインマネジメント
  • デザインシステム

デザイン対象が抱えている問題は、当該の課題の解決に加えて、それをシステムとして解決することが重要です。また、そのためには、具体的なデザイン対象に基づく縦割り的なデザイン領域に止まらず、それに関係する多様なステークホルダーなどにも着目した横断的な解決も必要となります。そこで、このようなデザイン対象の持つシステムとしての側面に着目し、そのシステムに関する調査、分析、評価、計画の各側面について研究を行っています。
具体的には、デザインマネージメントに関する「①デザイン対象を使い手や作り手からみたシステムとして捉えた場合のマネージメント」と「②デザイン行為そのものをシステムとして捉えた場合のマネージメント」の研究を行っています。最近では前者①に関連する生活者のQuality of Life(QOL)やWell-beingを高めることを目的として、デザイン対象の広がりを踏まえた「サービス」、利用者の変化を踏まえた「高齢者」などをテーマとする研究を行っています。

Messages

今日、我々が対峙している少子高齢化問題、環境問題、エネルギー問題など、これまでの常識が通用しない不確実性(非線形)が高まった生活環境において、課題を発見する、課題を解決するための仮説を構築する、仮説を見える化する、といったデザイン本来の役割・機能は、社会のさまざまな分野でますます求められています。また、その課題を解決するための仮説のありようも、モノからコトへ、さらには未来へのビジョンへと、拡大・発展、多様化しています。新たなSDコースでは、デザインに関わる多様な専門性を有する教員が提供するカリキュラムを通じて、デザインに対する複眼的な視野からの考え方や方法を修得できるととともに、QBS/QRECと連携することで社会実装までを見据えた具体的かつ実践的なアプローチが修得でき、デザインの役割・機能の強化に役立つと考えます。多くの皆さんと一緒に、本SDコースで、教育・研究に携われることを楽しみにしています。