プロジェクト Project

個人の内部から発せられた問いを起点とする内発的デザイン手法の構築と評価

本研究の目的は、個人の内部から発せられた問いを起点とする内発的デザイン手法の構築と評価です。内発的デザインのアプローチとして、アーティストならではの認知プロセスに着目するアート思考や、モノが持つ既存の文化社会的な意味の急進的な変化、すなわち、意味のイノベーションを伴うデザイン・ドリブン・イノベーション(以下、DDI)について、認知プロセスに基づくツールやメソッドを含む各種デザイン手法は報告されていません。本研究は2つの意義を持ちます。第1に、ポストデザイン思考としての位置づけです。アート思考、DDIのいずれも芽生え期の研究対象です。このような状況において有用な手法を確立することで、学術、実践、教育において、今後20年に渡ってイニシアチブを獲得できると考えます。第2に、イノベーションへの貢献です。アート思考やDDIを活用することで、0から1を生み出す破壊的イノベーションや、既存製品の持つ文化社会的意味を急進的に変化させる意味のイノベーションを志向する製品開発への貢献が可能となります。